断乳と卒乳の違いは?それぞれの時期とタイミングはどう違う?
赤ちゃんは産まれてから母乳やミルクで育ちます。また、成長と共に生後5~6ヶ月頃になると離乳食が始まり、授乳回数も徐々に減っていきます。
離乳食が始まると、断乳や卒乳することが目の前にやってきます。
ですが、断乳と卒乳の違いはご存知ですか?
母乳をあげているお母さんはご存知の方が多いと思いますが、授乳に関してはお母さんに任せているお父さんはイマイチ分からない方も多いかと思います。
私もそんなお父さんの1人でした。断乳と卒乳の違いを改めてまとめてみましたのでご紹介します。
断乳と卒乳の違い
私のような授乳に関してお母さんに任せている方は断乳や卒乳の知識は少なく、どうするものなのか・どう違うのかなど分からない方もいらっしゃるとは思います。
少しでも赤ちゃんの状況や授乳について知る機会だとも思いますので、断乳と卒乳の違いを確認してみてください。
断乳とは?
断乳とは、母乳やミルクを親の意思や考えで都合で止めることをいいます。
親の意思と聞くと無理矢理止めさせるというイメージがあるかもしれませんが、例えば、保育園に通い出して授乳を減らし無くしたいと考えていたり、第一子に授乳をしている状態で第二子の妊娠が分かった時などは断乳が必要になったりもします。
親の意思だけでなく環境や状況に応じて授乳を止めることを断乳と表現することがほとんどです。
卒乳とは?
卒乳とは、母乳やミルクを子どもの意思やタイミングで止めることをいいます。
卒乳は子どもの意思で止めるためタイミングや時期は子どもによって異なります。また、保育園や幼稚園に通っているからといって断乳する必要もなく、寝る前に安心を得るために授乳をしたりもします。
そんな授乳に対して子どもが自ら必要なくなったと思い自然と授乳をしなくなることを卒乳と表現します。
断乳と卒乳の時期やタイミングは?
断乳や卒乳をする時期は定められたものはありません。断乳に関しては家庭事情などが大きく関わってくるため各ご家庭によっても異なります。
ただ、断乳や卒乳を徐々に開始する良いタイミングもあります。
断乳や卒乳に良いタイミング
- 離乳食が3回食を始めた
- 水分補給を水や麦茶など、授乳以外からできるようになった
- 自発的に歩けるようにまで成長した
- 親の話や問いかけに反応し応じるようになった
こういったタイミングでは授乳を止めやすくなります。
我が家の息子も離乳食をモリモリと食べるようになり、夜間断乳をクリアしている状態で断乳をすることができました。
授乳以外で栄養や水分補給が出来るようになり、寝かしつけも授乳なしで安心して寝れる環境を作ることで、より断乳を短期間ですることができました。
もちろん、断乳や卒乳は家庭事情や子どもの感情によって異なってきますが、その家庭や子どものタイミングを見て進めていくようにしましょう。
また、卒乳は期日を決めるものでもありません。上記のような良いタイミングであっても子どもの意思が重要です。
卒乳に関しては子どもの意思を尊重して自然に任せるようにしましょう。
2歳になっても授乳は大丈夫なの?
1歳を過ぎると離乳食も落ち着き、食事で十分な栄養を補給できるようになっています。
少し前であれば、こういった時期になると断乳を進められたりしましたが、現在ではそういった決まりも指導も無くなっています。
無理に断乳させるよりも授乳させても問題ありません。また、母乳には免疫成分が含まれていたりもするため、2歳でも続けた方がいいという意見もあります。
ただ、授乳は長い期間することによってデメリットも存在します。
それが、お母さんへの負担です。身体には悪影響などはありませんが、時間が拘束されることになり負担を大きく感じるお母さんもいらっしゃいます。
ですが、子どもやお母さんの身体に対してデメリットや悪影響があるということはありません。
拘束時間というデメリットはありますが、授乳を長い期間行うことでメリットも存在します。
授乳続けるメリット
お母さんの乳がんリスクが低下するというものです。「授乳期間5カ月ごとに2%の乳癌発症リスク減少」という医学的調査も報告されています。
もちろん、乳がんに関してはいろいろな要因があるとされており、授乳期間を長くすれば乳がんにならないといったものでもありません。また、授乳期間が短いからといって乳がんになるということでもないです。
>>日本乳癌学会 乳癌診療ガイドライン:授乳は乳癌発症リスクと関連するか
その他にも子どもとお母さんのスキンシップとしても授乳は大事なものにもなっています。
子どもにとっては安心や愛情などをお母さんから受け取る1つの大事なツールというものにもなっているため、2歳になったからといって無理に断乳するひつようはありません。
断乳や卒乳のタイミングは慎重に
食事で栄養が取れて水分補給も水や麦茶などから摂取できるようになっても、断乳や卒乳のタイミングは見極めが大切です。
そもそも授乳が必要なく他で健康を維持できるようになっても、授乳には安心や愛情やスキンシップなどの子どもにとって良い影響も多いです。
卒乳を促したり、断乳をスタートする時に注意することがあります。
環境が変わる前
引っ越しや保育園・幼稚園に入園・転園する際に生活環境がガラリと変わります。そういった時は、大人も不安を持つと思いますが、大人以上に不安を持つのは子どもです。
知らない事だらけで不安になり、お父さんやお母さんが新し環境で戸惑っていたり不安な表情が多いと子どももより不安感がでてきます。
こういった環境での卒乳や断乳を開始するのは避けるようにしましょう。安心・愛情などを得る授乳をしっかりと活用して環境に馴染むようにし、子どもが新しい環境に慣れてからスタートするようにしてあげてください。
子どもの体調変化
卒乳・断乳をスタートする際は、必ず子どもの体調に合わせて行う様にしましょう。
また、断乳であればスタートする日を決めてスタート日の2週間前ぐらいから子どもの体調管理を徹底して行う様にするとスムーズにスタートすることができます。
それほど子どもの体調に合わせてスタートしないと、断乳は上手く行かないことが多いです。
断乳と卒乳の違いを知った方へ
私も含めてですが、子どもが食事が出来るようになったからといって授乳を終わらせないといけないという考えを持っている方も多いと思います。
特に断乳や卒乳に関して知識がない方は、周りの意見だけで判断してしまいがちになります。そうならない為にも断乳や卒乳に関して必要な知識を持っておくようにしましょう。
また、断乳や卒乳時期に関しては子どもの体調や生活環境だけでなくお母さんや家族としっかりと話し合った上で行う様にして下さい。
断乳に関しては親の意思でするため、子どもがぐずったりすることも多いです。そういった時に家族のサポートが重要になります。
短期間で断乳するには、それなりの覚悟と体力が必要にもなってきます。ですから、お父さんのサポートや夜泣きなどの対応もしっかりと役割を相談して行うようにすると、断乳をスタートして後でもストレスが少しでも軽減することができます。
子どものペース、家庭のペースで進めるようにしていきましょう!