子どものしつけ「鬼が来るよ・お化けが来るよ」はダメな叱り方?
子どもを叱ったりしつける時に、言いがちな「鬼が来るよ」「お化けが来るよ」などの「〇〇が来る」という叱り方をしてしまうことはないでしょうか?
子どもに対して恐怖を与える叱り方をすることで、子どもは素直に言う事を聞いたりします。ですが、あまりにも効果があるので多用してしまい、本当に良いのかと気になる方も多いと思います。
そんな脅しや恐怖を与える発言での叱り方を、いろいろと調べて来ましたのでご紹介します。
叱り方についてはいろいろな考え方がある
「鬼が来るよ」「お化けが来るよ」などの「〇〇が来る」という叱り方は、子どもに対して恐怖や脅しを利用した叱り方になります。
小さな子どもは、そういった目に見えない恐怖で、素直に行動したり、ダメなことをしなくなったりもします。
メリットも多いので叱る際にお父さんやお母さんは多用して叱ることが多くなります。そんな恐怖や脅しの叱り方にも、いろいろな考え方があります。
恐怖や脅しの叱り方は必要という考え方
小さな子どもは、ダメだという理由を理解できないことが多く、なかなか言うことを聞かないことがあります。そういった時に、いくら説明しても行動できないので「鬼が来るよ」「お化けが来るよ」という叱り方も時には必要だという考え方もあります。
また、成長する上で本当に鬼やお化けが出るという考えもなくなり、トラウマにもなりにくいので問題ないなどという考えもあります。
恐怖や脅しの叱り方は不要という考え方
「鬼が来るよ」「お化けが来るよ」などの発言で叱るとその場では言うことを聞くが、なぜダメなのか・なぜしないといけないのかを理解していないので、同じことを繰り返したりもします。
また、ただただ恐怖心を持たせるだけで叱っていることになっていないという考え方にもなります。
こういった叱り方をすると夜泣きがひどくなったり、トイレに行けなくなったりする子どももいるので多用することは恐怖心を与えるだけなので使うべきではないということにもなります。
恐怖や脅しの叱り方でのメリットとデメリット
上記のように賛成派・反対派といった考え方があります。これはどちらも片方から見た意見や考え方になり、本当にどちらが良いのかと思う方も多いと思います。
そこで、自分で答えを出すためには、まず恐怖や脅しの叱り方について詳しくなることです。その1つとしてメリットとデメリットを考えてみましょう。
恐怖や脅しの叱り方のメリット
- 公共の場などですぐにでも叱って直さないといけない場合でも有効
- 言葉や話が難しく理解しにくい小さな子でも効果がある
- 時間がない時や突発的なことでも立ち止まる
- 理由が分からなくてもお片付けや歯磨きなどの行動が身に付く
恐怖や脅しの叱り方のデメリット
- ダメな理由やしないといけない理由を理解していない
- 子どもの恐怖心を増大させる原因
- 夜泣きやトイレに行けなくなる
- 子どもによってはトラウマになる可能性もある
このように「恐怖や脅しの叱り方」はメリットとデメリットがあります。また上記以外にもあるとは思いますが、良い悪いを決める前に一度メリットとデメリットを自分で出してみるようにしましょう。
子どもに合わせた叱り方を
子どもは、何度も同じことで叱ったりすることが多いと思います。これは、お父さんやお母さんにとっては理解し行動できるようにするには一苦労です。
ですが、子どもは知識や経験が少なく良い悪いを区別するツールが不足しています。
大人でも初めての分野を習得する際に同じミスをしたり、毎回同じ失敗をすることもあります。それは、知識や技術や仕組みを理解していなかったり勉強不足からくる失敗がほとんどです。
これと同じ状態が子どもにもあるということを理解するのが一番の近道だと私は考えています。
小さな子どもは同じ失敗やダメなことをしますが、お父さんやお母さんが根気よく何度も教えることにより、やっと1つの物事を習得できます。
また、成長して大きくなると自分でも経験や知識が増え小学生になるころには、体験していないことでも今までの経験で乗り越えることができるようになります。
子どもに叱る場合は、事を急ぐのかそうでないのかを判断した上で「恐怖や脅しの叱り方」を使う方がいいと思います。
事を急がない場合でも「恐怖や脅しの叱り方」を多用することで、子どもに恐怖心与えるだけになってしまいます。
これが成長する上でデメリットの部分が多くなる原因の1つです。
叱り方を改善して怖がりや恐怖症にならないように
「鬼が来るよ」「お化けが来るよ」などといった叱り方は、即効性と恐怖心の二面性を持ち合わせています。
この二面性が子どもの成長する上で、デメリットが大きくなる原因の1つになります。それは、子どもが成長すると即効性が薄れていきます。
何度も多用することで慣れてしまったり、鬼やお化けなどは実在しないという現実を理解していくため、残るのは恐怖心だけになります。
小さい時は即効性というメリットの方が大きかったのに、成長するとどんどんとメリットの効果が薄く小さくなり、デメリットだけが残り、比率がメリットよりもデメリットの方が勝ってしまうことになります。
これにより、トイレに行けなくなったり、寝かしつけでも怖さでなかなか寝れなかったりと問題が出てくるのです。
怖がりや恐怖症にならないようにするためにも、できるかぎり「鬼が来るよ」「お化けが来るよ」などといった叱り方を避けることが最も良いと私は考えています。
ですが、小さな子どもは理解力も乏しく、すぐにでも止めさせないといけない時などもあります。
そういった状況の時に、最後の叱り方として使うようにすることをオススメします。
大人の1つの発言が、今後の子どもの成長過程や性格などを左右することにも繋がります。現在の子どもの状況だけでなく、将来の子どもの姿も視野に入れて接するようにしていきましょう!