子どもにとって大事な予防接種!ヒブワクチンの出荷停止と不足の現状
子どもの予防接種の一つであるヒブワクチン「Hib(ヒブ=インフルエンザ菌b型)」ですが、現在で製薬メーカーからの供給が停止しています。
また、小児科などで聞いてみると在庫も不足しているためヒブワクチンの予防接種を受けることができる病院は少なくなってきています。
また、ヒブワクチンは数回受けることになっていますが、厚生労働省からの通達があり3回目の接種は受けることができなくなっています。
そんなヒブワクチンをいろいろと調べてきましたので、ご紹介します。
ヒブワクチンとは?
ヒブ感染症(ヘモフィルス・インフルエンザ菌b型感染症)を予防するワクチンになります。
インフルエンザと名前に入っていますが、冬場に流行するインフルエンザとは異なります。
子どもが感染すると命にかかわる病気になり、ヒブ感染症になると脳の髄膜や喉頭蓋や肺などに炎症をおこします。
こういった炎症から細菌性髄膜炎を引き起こすことになります。細菌性髄膜炎は脳の中に膿がたまったり脳脊髄液が増えたりすることもあるそうです。
症状は分かりにくく診断が遅くなってしまい亡くなる子どももいます。亡くなる子どもは2~5%ほどですが、それに加えて脳の後遺症が30%ほど残ってしまうほどの怖い病気になります。
症状は、初期の段階で発熱と不機嫌ですが、血液検査をしても区別ができないことが多いので発見が遅くなり、手遅れになってしまいます。
その後、ぐったりする・けいれん・意識がなくなるなどの症状がでます。また、怖いのが抗菌薬が効かない耐性菌も多いので治療が困難になるそうです。
このような病気を予防するためにヒブワクチンを受けることになります。
ヒブワクチンはいつから受けるのか?
生後2ヶ月~5歳になるまでに複数回受けることになります。
基本的には4~8週間間隔で3回接種します。3回目からは7ヶ月~13ヶ月以上あけて4回目を接種することになります。
ですが、現在(2020年2月)ではヒブワクチンが不足しており3回目以降が受けにくくなっています。
1回目・2回目を接種する子どもが優先的にできますが、3回目・4回目となる子どもは小児科へ一度問い合わせしてみてください。
Hib(ヒブ)感染症とは?
感染すると中耳炎や肺炎を起こすこともあり、細菌性髄膜炎になると亡くなることもあります。また、回復しても脳に後遺症が残ることもあり、危険視されている感染症の1つです。
Hib(ヒブ)感染症の症状
- 脳の髄膜の炎症を起こす
- 喉の喉頭蓋の炎症を起こす
- 肺の炎症を起こす
- 発熱、嘔吐、けいれん、意識障害など
Hib(ヒブ)感染症の特徴
- 飛沫感染が感染経路になっている
- 生後3ヶ月~5歳の子どもがかかりやすい
ヒブワクチンが不足している原因は?
原因としてニュースになっているのは、ヒブワクチンの注射器が問題になっています。注射器の針にサビがあり、ワクチンではなく注射器に問題があったため出荷が停止されている状態になります。
また、ヒブワクチンを日本で製造している薬品会社が「サノフィ」という会社のみなので、唯一の製造メーカーの出荷停止で日本全国でヒブワクチンを受けることができない子どもが増えています。
今後の出荷状況について
現在では、メーカーでの調査を完了しており不足していたヒブワクチンの供給が徐々に解消されると厚生労働省から発表がありました。
ですが、メーカーでの調査は完了していますが、針にあるサビが完全に無くすことができず、予防接種する際に医師が目視で注射器の状態を確認することになっているそうです。