熱性けいれんの原因と対処を知っておこう!-webaby【エンジニアお父さんの育児・子育て】

熱性けいれんの原因と対処を知っておこう!

熱性けいれんの原因と対処を知っておこう!

子どもが熱性けいれんを起こすとお父さんやお母さんは慌ててしまい、対処に戸惑ってしまいます。また原因や対処法がわからないかったり、熱性けいれんが2回目・3回目と経験がある方もいます。

熱性けいれんを複数回経験している方は解熱剤やダイアップといった薬の使い方も知っているとは思いますが、熱性けいれんを初めて見る方には知っておくといい知識にもなります。

そんな熱性けいれんを起こした時の大人の対応をご紹介します。

  1. 熱性けいれんとは?
  2. 子どもが熱性けいれんを起こした時の大人の対処
  3. 熱性けいれんの再発
  4. 熱性けいれんをジアゼパム坐薬(商品名:ダイアップ)で予防
  5. 熱性けいれんを起こす前に

熱性けいれんとは?

生後6ヶ月頃から6歳頃までの子どもや赤ちゃんが発熱したときに起こす痙攣になります。

発熱が38℃以上で起きる痙攣を熱性けいれんと言い、日本では欧米よりも起こる頻度が高いです。また、その確率は5%以上の子どもが引き起こすとも言われています。

熱性けいれんの特徴

  • 体温が急に上がると起こりやすい
  • 発熱後24時間以内に起こる
  • 発熱よりも痙攣で気がつくことがある
  • 両親や兄弟で熱性けいれんを起こした経験がある

上記のようなことが熱性けいれんの特徴です。こういった場合に起こりやすいともいわれています。

熱性けいれんを起こすと

  • 突然意識がなくなる
  • 白目をむく
  • 身体をそらせて硬くなる
  • 足や手がガクガクと震える
  • 顔色が悪くなる
  • 身体の力が抜けて意識がなく「ボー」としている

熱性けいれんを起こすとこのような症状がでます。また、症状に関しては全て出るのではなく個人差もあり、上記のいくつかがあらわれます。

子どもが熱性けいれんを起こした時の大人の対処

子どもが熱性けいれんを起こすところを初めて見ると、お父さんやお母さんは必ず慌ててしまいます。ですから、事前に対処法などの知識を持っているようにするだけで冷静に行動することができるようになります。

お父さんやお母さんがすべきこと

  • あわてない、落ち着く
  • 大声で名前を呼び掛けたり、叩いたり、体を揺らしたりしない
  • 口に物を入れたり、上の歯と下の歯の間に物をかませない
  • 体温を計り熱の有無を確認
  • けいれん時間を計る

けいれんをすると舌を噛まないようにと口に物を入れたりすると聞きますが、子どもが熱性けいれんを起こした場合は入れないようにしてください。吐物の誤飲・窒息などの原因にもなり死亡する危険性もあります。

体温を計り、熱があるかどうか確認が必要です。熱が38℃未満の場合は熱性けいれんが原因ではない可能性もあります。この場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。

けいれんが5分以上続くようであれば、こちらも医療機関にすぐ受診するようにしてください。5分以上続く場合は、けいれん重積状態(てんかん重積状態)と言い、救急車などで搬送する必要があります。

熱性けいれんのほとんどは5分ほどで症状がおさまります。ただし、意識が戻らないときや再度けいれんを起こす場合はすぐに受診するようにしてください。

5分以内におさまり、意識も戻り、熱も38℃以上ある場合は慌てずに受診するようにしてください。夜中の場合は翌朝の受診でも問題ありませんが、経過観察は必要かと思います。

初めての熱性けいれんには

5分以内のおさまっても医療機関を受診するようにしましょう。また、熱性けいれんの状態などを詳しく医師につたえるようにしてください。

熱性けいれんの情報

  • 発作が始まった時刻と続いた時間
  • 手足の震えがあったか(左右両方or片方)
  • 目の向きや動きなど
  • 痙攣前後の体温

このような状況を把握しておくことが重要です。また、最近では熱性けいれんを起こしてからすぐにスマホなどで動画をとるようにすると医師への状況説明がスムーズにできたりもします。

基本的にはけいれんしている間はできることが少ないため、大人が2人以上いる場合は、動画が有効になります。

熱性けいれんの再発

熱性けいれんを初めて起こす子どもの30%ほどが再度熱性けいれんを起こすと言われています。再発する場合は、予防のための座薬などもあるため、医師との相談の上、指示に従って下さい。

熱性けいれんを繰り返しやすい子の特徴

  • 親のどちらかが熱性けいれんの経験がある
  • 1歳未満で熱性けいれんを起こしたことがある
  • 発熱から1時間以内で熱性けいれんを起こした
  • 熱性けいれんを起こした時は39℃以下だった

このようの特徴がありますが、この特徴に当てはまるすべての子どもが再発するということではありません。

熱性けいれんをジアゼパム坐薬(商品名:ダイアップ)で予防

熱性けいれんが再発したりする場合は予防薬があります。一般的に推薦されているのは「ジアゼパム坐薬」という坐薬になります。

この薬が対象となる子どもは、過去に2回目・3回目と熱性けいれんの経験があり、4~5歳までの子どもになります。

ジアゼパム坐薬の使用方法

  • 体温が37.5℃以上であれば所定量を肛門から挿入
  • 2回目の使用は8時間後に、体温を計り熱があれば再度挿入

この方法で36時間けいれんを防ぐことができ、また通常は3回目は必要としないです。

熱性けいれんで、1分2分間のけいれんを起こすことよりも、けいれんが30分や1時間以上続く方が危険になります。

このような30分以上続いたり、30分以上も意識が回復しない状態を「けいれん重積」といい、この状態になると脳障害の原因にもなりますので、再発防止は医師の指示の元、しっかりとした対応をするようにしてください。

熱性けいれんを起こす前に

子どもが熱性けいれんを起こすことを十分に理解し、必要な対処や知識を知っておくことが重要になります。

また、知識をもっていても自分の子どもが熱性けいれんを起こすと冷静に対応する事は難しくなります。どのホームページにも載っていますが、慌てず落ち着いて対応することが一番大事になります。

少しでも、落ち着いて対応するためにも、知識を持っておくと状況の判断や視野を広くもつことができます。

熱性けいれんを起こさないのが一番いいのですが、もしものことを考えて行動しておきましょう!